shopifyにNFT販売機能が追加!今後のECサイトに欠かせない理由とは

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新型コロナの影響もあり、オンラインショップに力を入れる企業が増えています。なかでも注目を集めているカナダ発のECプラットフォーム、「shopify(ショッピファイ)」をご存じでしょうか?これまでにない独自のシステムで、自社オンラインショップのブランド力を高めたい企業や個人から人気です。

最近は、そんなshorifyにNFT販売機能がついたことが話題となりました。とはいえ、そもそもNFTって何?という方もいますよね。

今回は、NFTとは何なのか、どのように活用されているのか、についてわかりやすく解説していきます。ECサイトの強化や新しい商材を検討しているという方は、是非一度ご覧になって、今後広がるであろうNFTへの理解を深めてみてくださいね。

「shopify」にNFT販売機能が追加!

2021年7月27日、shopify(ショッピファイ)にNFT販売機能が追加されることが発表されました。同機能が追加されたことで、ECサイトの運営者が販売できる商品の幅がさらに広がります。

米国時間の7月26日には、NBAのシカゴ・ブルズがshopifyにて初のNFTの販売を行いました。発売されたチャンピオンリングのデジタルアートなどは、開始初日わずか90秒で完売したと報じられています。

shopifyで店舗をもつユーザーであれば、マーケットプレイスを経由することなく独自でNFTを販売できるようになったことも、今回の機能追加の大きな変化です。NFT販売機能の追加は、すでに高いブランド力を構築している企業や一定の知名度をもつクリエイターなどが、顧客やファンに直接アプローチする際の後押しとなることも期待されています。

今話題の「NFT」とはどんなもの?

NFT(Non-Fungible Token)は非代替性トークンといわれる、偽造ができない鑑定書と所有証明書がついたデジタルデータのことです。参加する人同士がお互いに検証することで、改ざんやコピーが行われにくいBlockchain(ブロックチェーン)上にて、発行や取引が行われています。そんなNFTの特徴を順に見ていきましょう。

特徴1:デジタルデータに唯一無二の価値をもたせる

これまでインターネット上にアップした写真や文章は、どれだけオリジナルな1点ものだったとしてもコピーやスクリーンショットが簡単にできてしまうものでした。当然、その唯一の価値を証明する術もありません。

しかし、そんな状況を変えたのがNFTです。独自のブロックチェーン技術により、インターネット上であっても唯一無二のものだと証明できるようになったのです。

例えば、2021年3月22日には、多くの人が利用する「短文を投稿するSNS」の現CEOが約3億1,500万円で「最初の投稿」を売却しました。この投稿もNFT化されたもので、この世に1つしかない投稿であるという価値を証明するデジタルデータとなったからこそ売買が成立したのです。

これまでは誰でも簡単に所有しやすかったデジタルデータが、NFTを活用すると正式に「自分のものである」と主張できるようになります。

特徴2:NFTの価値は1つ1つのオリジナル性にある

NFTに似ているものとしてイメージされやすいのが、暗号資産です。

しかし、この2つには大きな違いがあります。

まず、NFTは代わりのきかないもの(非代替性トークン)といわれるように、それ自体にオリジナル性があり、その独自性に価値がつくものです。一方、仮想通貨などの暗号資産は、「どれだけたくさんの通貨をもっているか」が資産価値となります。つまり、暗号資産は10円や100円などの通貨と同じように1つ1つに価格以上の価値はないため、資産を増やすならたくさんもつしかないのです。

こうした特徴から、1点もののデジタルアートなど、たくさんもつことが価値にならないオリジナル性の高い分野でNFTの活用が推進されています。

特徴3:作り手への還元など新しい仕組みの構築も可能

NFTは誰でも作ることができ、デジタルデータなどの販売も自由に行えます。また、販売するデータにはさまざまな追加機能をプログラムすることも可能です。

例えば、デジタル書籍や音楽などにNFTを活用すれば、いらなくなったときに中古品として販売することができます。さらに、販売するデータに中古品として二次販売するときでも作者にロイヤリティが還元するような仕組みを加えておけば、インターネット上での収益性を高めていくことも可能です。

このように、NFTはこれまでは観る権利や聞く権利を買っていたものに「所有する権利」を与えることができるため、購入者が自由に二次販売したり作者へのさまざまな還元方法を構築したりすることができるのです。

「NFT」の活用が期待される分野とは?

NFT販売機能を備えたshopifyでは、これまで複製やコピーを恐れて販売できなかったデジタルアート作品やオリジナルのデジタルデータも販売できるようになります。

ここからは、今どのような分野でNFTが活用されるのか、またこれまでにどのような商品が販売されているのかについて、具体例を交えながら紹介していきます。デジタルデータの販売を行っていない人や企業でも、以下の例を参考にしながら別の商材の可能性を探ってみてはいかがでしょうか?

ファンエコノミーにも影響|スポーツ分野

スポーツ分野でのNFT活用として盛り上がりを見せているのが、デジタルトレーディングカードです。従来のトレーディングカードといえば選手の静止画をプリントしてあるものをイメージしますが、デジタルトレーディングカードは、試合中のハイライト場面を10秒~20秒ほどに切り取った動画のデジタルカードなどが販売されています。

NFT化されているためカード購入者は専用のサイトで売買することもでき、人気選手のカードはすでに高値で取引されていることも。NFTの登場により、会場に足を運んで試合を観戦するファンだけでなく、潜在的なファンのニーズを叶えながら継続的な収益が得られる可能性も生まれたといわれています。

所有権の保証が高額取引につながる|アート分野

2021年に入り、アート分野でもNFTの活用は話題になっています。なかでも映像やコンピューターグラフィックのように複製がされやすい作品とNFTの相性は良く、あるアーティストが13年半かけて作り上げたコラージュ作品が6,900万ドル(約74億5,200万円)で、動画のNFT作品が660万ドル(約7億1,280万円)で売却されたことも話題となりました。

このように、NFTの登場によりでデジタルデータの所有権が保証されたことで、大型取引も行われはじめています。有名オークションハウスも注目していることからも、今後の展開が期待される分野です。

実生活への還元にも期待|ゲーム分野

ゲーム内での報酬などが実生活に還元される、といったユニークな動きもみられるのがゲーム分野です。NFTを活用したゲームは「ブロックチェーンゲーム」とも呼ばれており、アイテムの売買やゲーム成績により収益化が実現するような仕組みになっています。

例えば、NFTを取り込んだRPGの中には希少価値の高いキャラクターをプレーヤー同士が取引できるような仕組みになっているものもあります。コロナ禍で失業者の増えたフィリピンなどでは、NFTゲームでの報酬が家計を支えているという事例もありました。

世界では、NFTの登場により新しい職業や収入源ができているようです。これは、近いうちに日本でも増えてくる話かもしれませんね。

さまざまな企業が模索する|仮想空間上の不動産分野

NFTは、仮想空間上にある土地の売買にも活用されています。大勢の人が集まることがはばかられる昨今、仮想空間はもう1つの世界として注目を集めており、さまざまな企業活用が模索されています。

例えば、入り口はゲームでありながらも、有名アーティストのコンサートやイベントが開催されるバーチャル空間もこれまでに多数誕生しました。また、実際にNFTゲーム内の土地が約1億6.580万円で購入されたことも話題になっています。

土地を購入したユーザーは現実世界同様自身の土地を貸し出して利回りを得たりコンサートなどのイベントを開いたりすることで収益を得ることも可能です。このように、NFTを活用した仮想空間上の不動産取引は、今後も幅広く展開されることが期待されています。

現物とNFTの組み合わせも|アニメ分野

画期的なNFTの活用方法がみられるのが、アニメ分野です。とくに、アニメの原画やセル画を販売する企業が、現物にNFTを組み合わせることで、さらに強固な所有権を有した作品として売買する方法などに注目が集まっています。また、アニメ作品中のシーンをデジタルトレーディングカードとして発売する動きでは、コレクションを進めるとさまざまな特典が得られるなど、異なる角度でのビジネス創出にも期待が高まっています。

コレクターのニーズも満たす|ファッション分野

ファッション分野では、NFT化されたファッションアイテムのコレクションなどが販売されています。これまでに、ARレンズを通すと見られるスニーカーコレクションや、虹色に光るドレスなどのNFTが発売されました。

こうした動きはスタートアップ企業だけでなく、ファッションのトップ企業の中にも見られ、すでに独自のブロックチェーンの仕組みを整えたブランドも増えています。スニーカーなどのコレクターには、買っても実際には履かないという人も少なくないため、場所をとらずに所有できるNFTの需要が高まっていくという見方もあります。

NFTはこれからのECサイトに欠かせない機能となる可能性も

shopifyに追加されたNFTは、近年さまざまな分野が注目している仕組みです。コピーの心配をせずにデジタルデータの販売が行えるため、これまでにない商材を取り扱えるチャンスが広がります。また、現物と組み合わせるパターンや二次販売時にロイヤリティを発生させる機能など、企業独自のアイデアで活用方法を生み出すこともできるでしょう。

これからオンラインショップを立ち上げたい方や、デジタルデータの販売を強化したい企業の方は、是非注目してみてはいかがでしょうか。

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Mana Sakakoshi

Mana Sakakoshi

大学卒業後、金融機関にて6年半営業職に従事。お金回りのことだけでなく幅広い分野でお客様のためになることをしたいと思っていた矢先にバレンサー創業者の阿部と出会う。現在ではバレンサーやクライアント様のブランディングをすべくPR(企画・SNS運用代行・Web,バナーなどのクリエイティブ作成)や、経営戦略を練るなど多岐にわたる業務に携わっています。

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